ロードバイク乗りなら押さえておきたい定期メンテナンス。
チェーン清掃ならチェーンを掛けたままでも割と綺麗になったりしますよね。スプロケットもできない事はないですが、徹底的に綺麗にしようと思ったら分解して掃除するのが一番いいです。
今回はメンテナンスのなかでも比較的難易度の低いスプロケット分解の方法をご紹介いたします。
作業難易度★☆☆☆☆
必要な工具
- スプロケット外し工具
- パーツクリーナー
- ウエスまたはぼろ雑巾
- グリス
- シマノ ロックリング締付け工具 TL-LR15 ※必須ではない
- トルクレンチ ※必須ではない
- ソケット類 ※必須ではない
- プラスチックハンマー ※あったほうがいい
- ニトリル手袋 ※あったほうがいい
ホイールからスプロケットを外す
あらかじめフレームからリアホイールを外しておきましょう。
駆動系を触るときはニトリル手袋を着けて作業するのがおすすめです。
普通の軍手などでもいいのですが厚手なので作業性が悪くなったり、繊維の隙間から油や水が入ってきて手が汚れてしまいます。
その点ニトリル手袋は完全密閉なので水や油が侵入することは皆無です。
また使い捨てなので使い勝手がいいです。デメリットは手汗も逃げないので、作業後は手袋の中で手が湿っていたりしますw
カセットスプロケットの外し方
スプロケを取り外す時はロックリング締付け工具とチェーンが付いた工具を使います。
スプロケを反時計回りに回すと空回りするので、チェーン付工具で固定します。
長期間スプロケを外していないと固着していたり、スプロケのかじり、オーバートルクで締めすぎた、などで外れにくい場合があります。対象法などは後述します。
反時計回りに思いっきり力を込めます!!
タイヤを股に挟んでホイールをしっかり固定してからやりましょう。
どうしても緩まない場合は以下を試してみてください。
スプロケットが緩まないときの対処法
最初緩まればあとは手で回ります。
何回か試してみてもダメな場合・・・
スプロケがどうしても緩まない時の最終兵器
24㎜,12.7㎜→9.5㎜変換ソケットを準備します。私の手持ちのソケットの差込角が12.7mmだったので変換ソケットを使ってますが、新規で購入する場合は9.5㎜の差込角のソケットを買えば変換はいりません。
24㎜ソケットと変換アダプターを合体後、トルクレンチに差込みます。最後にシマノLR15を差し込めば準備完了です。
※LR15は落下するので注意して作業してください。
先ほど準備した工具をスプロケットに差込み、反時計回りに回すだけです。
私の経験上これで外れなかったことはないです。
トルクレンチは大きいものを使いましょう。
万が一これで外れない場合はショップに持ち込んで相談してください。
ここで使用した工具
スプロケットの洗浄
スプロケットロックリングを取り外したらスプロケを全て取り外しましょう。
初めての方は順番など気にするかもしれませんが、あとで説明しますので大丈夫です。
気にせずごっそり取り外しましょう。
取り外し後はスプロケットの汚れを1枚ずつ丁寧にウエスで拭き取ります。
私の場合ですが灯油を使います。灯油は油分の洗浄効果が高いのでおすすめです。
あらかじめ小分けにした灯油をウエスに染み込ませて1枚ずつ拭き取るだけです。
ブルジョワな方は専用品やパーツクリーナーを使いましょう。パーツクリーナーは価格も安いので、一番使い勝手がよいかもしれません。
ホイールにスプロケット取り付け
ここから取り付け作業に入ります。
まずご自身のバイクに付いていたスプロケットの歯数と丁数を確認しておきましょう。
私のバイクの場合はR7000(105)11-30Tなので以下ディーラーマニュアルから取り付けの順番を確認します。
今回は多く使われているであろう丁数のみを掲載しています。11sシリーズです。
取り付けマニュアル
デュラエース R9100
アルテグラ R8000
105 R7000
- (A)スプロケット間座(かんざ)・・・黒いプラスチックのもの
- (B)ロックリング・・・スプロケットを止めるもの(工具を使って外したもの)
- (C)ロックリングスペーサー・・・ロックリングとスプロケの間にある薄いアルミのシム
実際にホイールに取り付けてみよう
ちなみに一般的にはデュラグリスを使う方が多いと思いますが、私はAZのウレアグリスを塗ってます。
単純にグリスとしての性能を考えた場合のコスパがいいからです。
お好みでどうぞ。
また、自動車・電装部品にも多く使用されており、リチウム石けんグリースの耐熱限界を超える箇所には、合成油を基油としたグリースも用いられます。
画像のように凸が1つだけ細い箇所があるかと思います。
ここを目印としてスプロケを挿入するので、わかりやすいように自分から見て上を向くように調整しておきましょう。
スプロケを入れるときは前述の細い凸とスプロケ側の細い溝を合わせるように1枚ずつ入れていきます。
溝が合わないとスプロケは嵌りません。
画像のように数字の刻印があるほうが手前になるように嵌めます。
なので逆向きに取り付ける心配はいりません。
私の105 11-30Tの場合です、と4枚目と5枚目のスプロケの間から間座を入れていくようになります。
間座は特に向きなどはありませんので嵌るように入れてくれれば大丈夫です。
ここから最後の2枚までは同じ手順の繰り返しで入れていきます。
残り2枚になった時点で間座がなくなったと思います。それで正解です。
残り2枚はスプロケット自体が間座の役割も兼ねています。
少し出っ張ってるほうを奥にして入れていきます。
あとはロックリングを嵌めるのですが、手締めでもいいのですがLR15があったほうが仮締めしやすいです。
ロックリングに締付けトルクが書いてあると思います。
トルクレンチをお持ちの方は規定トルクで締めましょう。
※締付け方向は時計回り
※締め付けるときはチェーンが付いた工具不要
※締付け方向は時計回り
最後に
いかがだったでしょうか。
やってみれば案外簡単な作業なんです。しかもスプロケを付けたまま掃除するより圧倒的に綺麗に掃除できます。
私の場合2か月に1回ぐらいのペースで分解して掃除します。
こまめに掃除することで汚れが蓄積しないので、次回の掃除も楽になるのです。
工具を揃えてぜひチャレンジしてみましょう!!